なぜジェニファーは犯人を間違えたのか?
ジェニファーが、コットンを犯人だと思い込んでしまったのは、
目撃証言の抽出方法の問題だったと分析されているそうです。
まず、コットンの写真を含んだ複数の黒人男性の写真を見せられました。
その後並んだ人の中から「犯人」を選ぶように言われたそうです。
ジェニファーはどちらでもコットンを選び出しました。
これにより、捜査官はコットンが犯人であると確信し、
コットンを起訴し、裁判でもジェニファーの自信は揺るがず、
コットンを犯人であると証言しました。
実際の写真
左がモンタージュ
右上がコットン逮捕時の写真
右下が真犯人(ボビー・プール)の逮捕時の写真
ぱっと見ると似ている・・・よーく見れば違うと言った感じでしょうか!!
口の感じとか眉の感じが似ています!
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問題だったのは識別過程で、
「犯人候補」の写真と、並んだ人の中、どちらにもいたのはコットンだけだったということでした。
それだったら彼女もコットンを選ぶはずですよね。
また、捜査官の言動が示唆的だったことも指摘されているそうです。
(警察官は容疑者がコットンと知っていたため、該当する写真を選んだジェニファーに「いい仕事をした」と言ってしまったそうです)
これは警察側に問題ありですね!!
コットンの冤罪はなぜ分かったのか?刑務所で真犯人と会った?!
コットンは警察に連れて行かれた直後、「何もしていないのだから、すぐに帰れるだろう」と気楽に考え、
取り調べに弁護士の同席を求められる権利も放棄して、
日付を誤解したままアリバイを告げてしまいます。
無罪を訴えるコットンに対し、何度も衆人環視の中で証言を行わなければならなかったこと等も手伝い、ジェニファーは怒りを募らせたそうです。
(後にこの怒りが、自分の間違いが分かった時の強い罪悪感に繋がったそうです)
全くやる気なく、コットンに会うこともないまま控訴趣意書を出した、
控訴審の国選弁護人。
「有罪判決」を守ることに執心し、弁護人側が指摘する証拠の矛盾や真犯人の存在は顧みず、
被告人のが不利になるなら「新たな証言」を創り出すことを厭わない検察官。
その後、この事件の解決が糸口が見えていき始めます。
事件の数か月後に別件で逮捕され服役していた真犯人(プール)とコットンが刑務所で出会い、
コットンはプールが真犯人であると確信したそうです。
(なぜコットンはプールが真犯人であるかわかったのかはわからなかったので、番組を確認したいと思います!)
手続の過程で、弁護側はプールが
「俺が実は犯人なんだ」
と告白するのを聞いたという服役囚を証人候補として法廷に連れてくることに成功しました。
しかし、検察官の反対により、陪審員に見せることはできませんでした。
しかも、このときジェニファーはプールを見ていますが真犯人とは気づかなかったそうです。
いくら30分顔を見たからといって覚えていられないのが人間ですよね。
思い込みが犯人像を作り上げてしまったんですね。
コットンの無実を証明したのは、DNA検査と犯人の自白でした。
1994年、刑務所でO.J.シンプソンの無罪判決のニュースを聞き、
その過程でDNA検査を行ったことを知ったコットンは、弁護士にDNA検査を求めました。
裁判所の許可の下で行ったDNA検査では、ジェニファーの事件では残っていた証拠からDNAが検出できず、
もう1件の事件では、コットンと犯人の残した精液のDNAは「一致しない」という結果が出ます。
この中途半端な結果に、弁護人はコットンに対し悲観的な見解を示します。
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しかし、この時担当だった検察官は事態を率直に受け止め、
「真犯人だ」と弁護側が主張していたプールのDNA検査を行いました。
するとなんと、DNAが一致したんです!!
そしてコットンはある日突然裁判所での簡単な手続きを経て釈放されました。
なんともあっけない感じですがよかったですね!
いきなり釈放された時はどんな心境だったんでしょうかね。
うれしいを通り越して、何が何だか分からなかったんではないでしょうか。
続きは次のページで!
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