2018年9月28日(金) 18時55分~
『超かわいい映像連発!どうぶつピース!!動物に育てられた人間!種族を超えた絆』が放送されます。
内容は
【動物に育てられた人間のその後!種族を超えた絆 2時間SP】
▽ウガンダでサバンナモンキーに育てられた少年。サバンナモンキーたちと過ごしたジャングルでの生活とは…。
▽スペインでオオカミに12年間育てられた少年。その後の壮絶人生。
▽コロンビアでシロガオオマキザルに育てられた少女。一体どうやって人間を育てたのか?鳴き声でサルと会話も可能…!?
スペインでオオカミに12年間育てられた少年の話
7歳の時から12年間もオオカミに育てられた後で人間社会に戻された男、マルコス・ロドリゲスさんのお話です。
現在72歳の彼はとっくに人間社会に溶け込んでいるかと思いきや、
今でも、スペインの山奥で蛇やシカを追いかけていた「オオカミ少年」だった頃の生活に戻りたいというのです。
「僕が人間社会でやっていくなんて、どう考えても間違いなんだ」
と呟く様子からは、郷愁の念すらにじみ出ています。
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苦難続きの“社会復帰”
ロドリゲスさんは3歳の頃に母親を亡くしました。
父親が別の女性と再婚するや否や、ロドリゲスさんは山奥の年老いた羊飼いに売られました。
まだ幼かった彼は、羊飼いから火おこしの方法などを教わるものの、5年もたたないうちにこの羊飼いも他界してしまいました。
その結果、ロドリゲスさんは山奥で孤児となってしまったのです。
民間の山岳警備隊が、野生のオオカミの群れの中に一人の青年を発見したのは、
19歳に成長したマルコス・ロドリゲスさんでした。
彼がなぜ12年間もオオカミに育てられることになったのか?
それはわからないのです。
というのも、警察が彼を発見した頃にはすでに12年もの長い年月がたちオオカミとの出会いに関する記憶が薄れていたのです!
さらに、彼は人間の言葉を話せなくなっており、過去を「人間語」で説明できなかったからでした。
人間語の代わりに、しばらくの間はオオカミの唸り声を発声していたそうです。
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人間界に連れ戻されてからの生活は、オオカミ少年として育った彼にとってつらいことの連続でした。
サッカーを知らない、政治を知らない、何も知らない・・・
知らないづくめの彼を利用し、服従させ、虐待する大人たちも出てきました。
しかし、悪い人たちばかりではありませんでした。
彼を人間界に溶け込ませようとする支援者たちもおり、彼に言葉を教え、バーに連れて行き社交を教え、葉巻をくわえさせたりもしました。
しかし、彼の葉巻のふかし方はどことなく野生感が漂ってしまったといいます。
道を歩かせると好き勝手な方角に進んでしまう彼に対して、まっすぐ歩く方法を教え、
人間社会に戻ってから10年たっても木登りに心躍らせる彼を嘲笑せず、
なすがままきちんと見届けました。
老年期に入り、年金暮らしをしようにも生活力のない彼にはボイラーを買う資金がありませんでした。
暖房がなく、室内で火おこしができるはずもなく、ただただ凍えて真冬を過ごし続けました。
しかし、「アミーガス・ダス・アルボレス」という団体が寄付支援者たちが資金集めに奔走し、彼に暖房をプレゼントしてくれることになりました。
それでも、彼をばかにする人は後を絶ちませんでした。
何十年たっても寂しさや偏見と戦い続ける彼に、医師はこう励ましたといいます。
「あなたを無知だと決めつけて笑う人たちは、間違っているんだよ。むしろ、あなたのほうが僕たちよりも広い世界を知っているんだ。」と
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命が最も輝いていた時間はオオカミとの暮らしていたとき
ロドリゲスさんは、最近では支援者たちからの依頼に応え、小学校などで講演会を行っています。
自由で純粋な心を持つ子どもたちに、自然と共生する大切さ、動物の優しさ、差別のつらさを伝えているのだそうです。
「僕はね、メスのオオカミがお母さん代わりになってくれたから生き延びられたんだ。子オオカミたちが僕を差別せずに兄弟として迎え入れてくれたから、楽しい幼少期を送れた。どのキノコを食べたら毒死するのか、何を食べたら体に良いのか、全部彼らが教えてくれた。食べ物を、口で分け与えてくれた。彼らは僕を食べるのではなく、むしろ食べ物をくれたし、オオカミたちと一緒に転がって遊ぶのが何より楽しかったんだ」
当時を振り返るロドリゲスさんは、自然や動物とのふれあいの重要性を説きながら、結局最後はこう締めくくりました。
「あの頃は本当に、命が最も輝いていた時間だった。戻れるものなら戻りたい。ボールではなく、岩を素足で蹴るサッカーを動物たちとしていた、あの素晴らしい時間に戻りたいんだ」
ロドリゲスさんは、あくまでも研究対象として社会学者たちの注目を浴びています。
彼としても、人間界での学校教育に役立てることについては肯定的なようですが、
人間の平均寿命を考えると、彼の残りの人生をどのように過ごさせてあげるべきか、周囲も悩むところでしょうね。
森に戻してあげるべきか、このまま、彼にとって不自然な生き方を人間界の教育のためにお願いするべきか・・・
どの選択を取っても、決して平坦な道のりではなさそうですね。
スペインでは映画化
マヌエル・カマチョ(Manuel Camacho)が、逆境の中で生き抜いていく7歳の少年の姿を赤裸々、かつ、感動的に演じたもの。
マルコス・ロドリゲス・パントーハ(Marcos Rodríguez Pantoja、1946~)が7歳で売られ、19歳で発見されるまでの実話を元に映画化されたもので、本人も2010年時点(64歳)のマルコスとして映画に登場しています。
この苛酷なサバイバル映画は、全編が現地ロケ。
山地で狼と共生しながら生き抜いていくという点では『ジャングル・ブック』と若干の共通点はありますが、片や全編ブルー・スクリーンでの撮影です。
演じる子役にとって、この違いは大きいでしょうね。
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狼との交流シーンも、本作では飼いならされているとはいえ本物、片やCGです。
フェレットとは舌で舐め合わないといけないし、木から落ちて骨折した時には、口でつる草を剥いだり、薬草を噛み切らないといけません。
出演時8歳とされる(正確な生年不明)マヌエルにとっては、さぞや大変な撮影だったと思われます。
まとめ
狼に食べられてもおかしくない状況で、何があって仲良くなったのかは解明されていませんが、
幼い子供だからこそ通じ合うものがあったのではないでしょうか。
人間社会になじめずとありましたが、立派に今まで生活できているので今後とも、この経験を本人から語り継いでいってほしいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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